こんにちは、ウェルテック編集部です。
みなさんは混雑している場所に行った時に、
スマホが繋がらない!今電話したいのにできない!などといった経験はありませんか?
特に、年末年始のカウントダウンや初詣、
コンサートライブやスポーツ観戦といった大規模イベントは、人が大勢集まり、
このような状況が起きやすいといえます。
そんな時、大まかにでもスマホの通信の仕組みがわかっていれば、
パニックにならずに、的確な対応をすることができます。
ということで、なんとなくはわかるけど、詳しくは知らない、
スマホの通信の仕組みについてざっくり解説をしていきたいと思います。
スマホでできる主な通信2つ
普段何気なくスマホを使っていると思いますが、スマホには大きく2つの通信方法があります。
それがモバイル通信とWi-Fiに代表されるネットワーク通信です。
モバイル通信
これは携帯電話の通信会社(ドコモ、au、ソフトバンクなど)との契約で、
電話とインターネットへ接続するものです。
契約プランによっても異なりますが、
基本的には通信できるデータの量に制限があります。
モバイル通信で電話をする時、スマホとスマホをつなぐのではなく、一度各キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)の基地局につなぎ、中継させて通信を行っているのです。
通話の場合
スマホ → 基地局 → 交換局 → 基地局 → スマホ
インターネットの場合
スマホ → 基地局 → 交換局 → インターネット接続事業者のサーバなど
例えば、あるイベント会場での帰り道に電話ができなくなった!などの場合、
一つの基地局にイベント会場の帰りの人たちが一斉に通信をしたため、混雑し繋がらない。ということが考えられます。
ちなみに、車や電車で長距離を移動しているときに電池の減りが早い!といった経験はありませんか?
これは、みなさんが移動するたびにスマホが違う基地局に接続をしているからです。
スマホを触ってないのにもかかわらず電池が減る、というのは、実はスマホは動いて通信をしているから、ということです。(これは電源を切ったり機内モードにすることで防ぐことができます。)
※画像はイメージです。運転中はスマホを使用しないでください
Wi-Fi通信
次に、Wi-Fi通信です。これはWi-Fiを通じてインターネットに接続するものです。
モバイル通信の場合、一定のデータ容量を超えると、制限がかかり通信速度が遅くなる場合がありますが、
Wi-Fi接続は大容量の通信でも速度がはやく使い放題である場合が多いです。
(ポケットWi-Fiなどデータの使用上限がある場合もあります。)
公共の場所や宿泊施設など、無料Wi-Fiの整備も進んでいますね。
ちなみにWi-FiはWireless Fidelity(ワイヤレス フィデリティ/忠実な無線)の略です。
その仕組みはこのようになります。
Wi-Fiの場合
スマホやパソコンといった端末 → 無線LANルータ(モデム) → インターネット
という流れで接続をしています。
なので、当然この流れがどこかで途切れると、インターネットに繋がらず、エラーとなります。
例えば、無線LANルータの故障、端末の設定ミスなどが一つでも起きれば通信することができません。
その不具合が、個人の端末やルータのレベルではなく、
基地局や、プロバイダのサーバなど、通信の根本に問題が起きると、
大規模な通信障害となるわけです。
参考:
なぜかサイトやSNSが見れない!通信障害をリアルタイムで調べる方法
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災害時の通信障害
通信の仕組みがわかれば、
台風、地震、火事などの災害で、通信障害が起きる原因も容易にわかりますよね。
災害では、電線が切れたり、火災が起きたり、建物が倒壊したりと、想定外のことが起きます。
基地局や交換局あるいはサーバなどが、これらの影響を受けると、通信障害は広範囲に及んでしまいます。
では取るべき対策にはどのようなものがあるでしょうか。
モバイル通信の通話は繋がりにくい
ドコモ、au、ソフトバンク、それぞれ基地局が違います。まずは障害がキャリア固有のものかを確認する必要があります。ドコモで通じなかったら、身近にauの人、ソフトバンクの人が繋がるか、確認してみましょう。
災害時の通話は基本的には通じにくいです。警察や消防といった通話が優先されるので、一般の通話が制限される可能性もあるからです。
ネット通信は
インターネット通信を介した通話、例えばLINEやWechatなどはモバイル通信の通話よりは繋がりやすいといえます。
しかし、一斉に多くの人が集まりサーバに負荷をかけてしまうと、そうしたサービスの提供に支障をきたす可能性もあります。
多くの人が集まっていないサービスや、メッセージの利用、TwitterやFacebookへの投稿、もしくは災害伝言ダイヤルを使うなど、
もしもの時の連絡方法を確認しておくと安心です。
ラジオ機能はついているか
Androidのスマホの一部には、ネットを介さずにも繋がるラジオ機能がついているものがあります。
モバイル通信やWi-Fi通信が繋がらない時でも、ラジオは繋がる、といった可能性があります。
情報が遮断されてしまった災害時の情報収集に役立ちます。
データバックアップ
通信障害でデータがなくなっても大丈夫なようにしておくことも重要です。詳細はこちらの記事をご参考ください。
データの保存はどうする?Googleドライブ2年不使用でメールや写真が削除に
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おわりに
デジタル化が加速する現在において、通信はインフラやコミュニケーションの根幹であるといえます。
そして未来は間違いなく今よりもデジタル化が広がっていきます。
そうした中で、通信やネットワークの仕組みをざっくりでも理解すると、
もしもの時に大きく差が出るのではないでしょうか。
地震や災害と同時に、通信障害は今後間違いなく起こりえます。
4Gから5G、そして6Gの開発も進む中、通信環境は大きく変化していきます。
通信について大まかにでも理解することは、
大事な時にコミュニケーションが取れない、という困難を打開する第一歩であるといえます。
追記:
令和4年7月2日から4日,、KDDI株式会社・沖縄セルラー電話株式会社のモバイル端末において、音声通話及びデータ通信が利用しづらい、という現象がおきました。
影響を受けたのは、音声通話で約2300万人、データ通信で約775万人。
原因は、
KDDIの全国中継網に係るルータのメンテナンス作業の過程において、経路の誤設定により、当該ルータを経由する一部のトラヒックが通信断となった。これにより、端末の位置登録要求の信号が大量に発生。一部の音声交換機に輻輳が発生し、KDDIおよび沖縄セルラー電話の全国ネットワークに連鎖的に輻輳が波及したため。
との発表がされています。
スマホは社会経済の重要インフラであるといえます。
災害や事故はいつ起こるか予想できませんので、
通信障害が発生することを想定した対策を心がける必要があります。